日大アメフト部の寮から違法薬物が見つかった事件で今月5日逮捕されたのは、ディフェンダーの選手で3回生の北畠成文(きたばたけのりやす)容疑者。
北畠成文容疑者は警視庁の捜査員により連行されていますが、日大アメフト部は過去にも『悪質タックル』により、世間から大バッシングを受けた過去があり。
日大アメフト部の『悪質タックル』とは、具体的にどのような内容だったのでしょうか?
この一件がどれだけ大きな問題になり、どのような波紋を起こしたのか、気になりますよね。
というわけで今回は、
- 日大アメフト部不祥事『悪質タックル』とは?
- 監督は永久追放された?
と言う内容で詳しく解説していきます!
最後まで読んでいただければ嬉しいです!
日大アメフト部不祥事『悪質タックル』とは?監督は永久追放された?

今回3年生部員が違法薬物所持容疑などで警視庁により逮捕されたことを受け、日本大学はアメフト部を無期限活動停止処分にすると発表。
無期限に活動停止とは、廃部の可能性も示唆した大学側の厳しい処分と考えられますが、その背景には、今回の事件のみならず、過去の不祥事も影響しているかもしれません。
日大アメフト部が起こした『悪質タックル』とは、どのような一件だったのでしょうか?
今回はその内容について、詳しく説明していきます。
日大アメフト部の最初の不祥事は、2018年5月6日、日大のディフェンスラインA選手が、無防備な状態だった関学大のクオーターバックBさんに、背後から激しくタックルし負傷させたこと。
次の動画を見れば分かりますが、素人でもとても危険行為と判断でき、なぜこのようなラフプレーをする必要があるのか首を傾げざるを得ません。
ディフェンスラインA選手のプレーを審判はアンネセサリーラフネス(不必要な乱暴行為)と判定、ただ、その場では大きな問題にならず、選手Aはその後もプレーを続け、3度のパーソナルファウルを犯し退場。
最初のラフプレーでなぜ即退場させなかったのか大きな疑問が残りますが、その後、危険なタックル映像がTwitterなどでアップロードされ、世間の大きな注目を集め、非難の的に。
その後、いろいろな経緯はあったものの、関東学生連盟は、日大アメフト部関係者を次のように処分しています。
<選手>
- ディフェンスラインA選手、公式試合の出場資格停止(2018年度シーズン終了まで)
<監督・コーチ>
- 内田正人前監督、除名
- 井上奨コーチ、除名
- 森琢コーチ、資格剥奪(登録の抹消)
<チーム>
- 日大フェニックス、公式試合の出場資格停止(2018年度シーズン終了まで)
出典:日刊スポーツ
内田正人前監督と井上奨コーチの除名は、永久追放に等しい処分であり、この問題では様々な論点がありましたが、その中の重要なポイントとして挙げらるのは、言葉の解釈。
指導者側からディフェンスラインA選手へは次の言葉が発せられており、その内容の解釈を巡って選手Aさんと大学側の意見が真っ二つに割れることに。
「相手のQB(クオーターバック)を1プレー目で潰せ」
引用元:サンスポ
ディフェンスラインA選手はこの監督らの発言に対し、「相手をつぶすくらいの強い気持ちでやってこい」という意味ではなく、「本当にやらなくてはいけないのだ」と思い、追い詰められて悩んだと語っています。
それに対して、大学側は会見にて「最初のプレーから思い切って当たれという意味で、誤解を招いたとすれば言葉足らずだった」と説明しました。
ディフェンスラインA選手が、なぜそこまで追い詰められ、「本当にやらなくてはいけないのだ」と思ったのでしょうか?
その理由は、次の通り。
- 内田前監督からは「闘志が足りない」「辞めて良い」などと実戦練習から外され、日本代表への参加辞退を求められたこと
- 試合当日コーチからは「できませんでしたじゃ、すまされないぞ。わかってるな」と念を押されたこと
出典:産経ニュース
この件が世間の大きな注目となり、ディフェンスラインA選手の父親は「個人的にでも相手方選手と家族に謝りに行きたい」と申し入れたが、内田前監督は「今はやめてほしい」と返答あり。
その後、A選手は名前と顔を公開した上で記者会見を開き、大きな被害と多大なるご迷惑をお掛けしたことを公式に謝罪しています。
日本大学は世間から非難を浴び、第三者委員会を設置し、第三者委員会側は、次のように結論づけました。
本件一連の反則行為が内田氏や井上氏の指示に基づくものであったこと及び当該指示が相手選手に対する傷害の意図を含むものであったと認定した。
引用元:JIJI.COM
日大アメフトの前指導者側が選手へやった行為はパワハラに近い内容であり、ディフェンスラインA選手が「本当にやらなくてはいけないのだ」と思ったのも無理はないでしょう。
そもそも動画のようなラフプレーを止めに入ることもなく、A選手にそのままプレーを続行させたことが、あのような危険なプレーを前指導者側が容認していたと考えても不思議ではありません。
関東学生連盟は、内田正人前監督、井上奨コーチを除名とし、森琢コーチの資格剥奪(登録の抹消)の決定を下していますが、適切な処分だったと考えられます。
その後、日大アメフト部の指導者は、日大アメフト部以外のメンバーから選出され、外部から招聘された新指導体制に切り替わることに。
2022年には日大アメフト部OBを中心とする指導体制が復活しましたが、その矢先に起きたのが、今回の3年生部員による違法薬物所持。
日大フェニックスの復活は、大学、OB、関係者らの念願だったため、落胆は隠せす、このまま活動停止が続けば、廃部したのも同然になるかもしれません。
まとめ
今回は、日大アメフト部の過去の不祥事『悪質タックル』について、内容をお伝えしました。
日大ディフェンスA選手が、関学大のクオーターバックB選手に、不必要なラフプレーを行い、負傷させた過去がありました。
最終的には、内田正人前監督、井上奨コーチが除名処分され、森琢コーチの資格が剥奪される事態に発展し、ディフェンスA選手も記者会見で謝罪することに。
そうなった背景には、日大アメフト部の指導者側に、「勝つためなら何をしてもいい」という考え方があり、行き過ぎた信賞必罰(しんしょうひつばつ)の影響もあったと見て良いでしょう。
上下のオープンなコミュニケーションの場がなく、下が上の発言に過度な忖度をしてしまうのは、典型的なパワハラ問題と考えて良いかもしれません。
その反省点を活かし、チームの指導体制を刷新し、名門復活を成し遂げようとした矢先に起きたのが、3年生部員による覚醒剤取締法違反容疑。
関係者を大きく落胆させた出来事になりますが、この新たな不祥事については、情報が入り次第、アップデートしていきます。
というわけで、今回はありがとうございました!
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